【10】ダイアモンドの価値

Diamond

ダイアモンドや貴金属(金・銀・プラチナ)の硬さを調べていて
参考になるブログを発見。保存用に引用します。
引用に問題があれば削除します。

※個人的に参考になったのは
【7】指輪の地金の物理的性質 です。

婚約指輪のダイヤモンドを選ぶ際に、資産価値というものは考えても仕方がないと思います。普通の庶民が買えるような品なら、どんなダイヤでも資産的には損します。資産云々というのは、金や銀などインゴットで取引されものや不動産など、人の価値観などに左右されず、比較的長い期間価格変動が少ないものです。

ダイヤモンドは、単なる炭素の固まりです。素材はダイヤも石炭も同じ炭素です。素材自体に価値があるわけではありません。同じ重さのダイヤモンドを考えても、例えば1カラットのダイヤでも、大きな内包物があるダイヤなら、その内包物が周辺部分なら、重さが 0.8カラットに減っても、内包物を取り除くように少し小さく削って、クラリティーグレードの高いダイヤにして使われるでしょう。小さく削った方が価格が高くなるのです。こんなところからも、資産とは言えないと言った意味が分かると思います。

一口にダイヤモンドといっても、ダイヤモンド自体に価値が付いているのでは無いです。出来上がった作品としてのダイヤモンドに値段が付いているのです。なので、ダイヤは金や銀というよりも、工芸品のような感覚で取り扱われていると思います。陶器は、産地は何処か、どんな工程で作ったか、仕上げは、誰が作ったか、誰の銘がはいっているか、誰の手を渡ったものか…などで値段が付きます。どんな材質の土を使っているから、土の単価から計算して…などとは考えません。ダイヤモンドも似たようなものだと思います。

ダイヤモンドの価値は資産価値ではなく、どのように綺麗に輝くダイヤモンドかという、ほとんどダイヤモンドに付随する付加価値だと思います。ダイヤモンドの価値を4Cなどで表現されますが、これも単なるダイヤモンドに付加された価値の高さを示す一つの指標になっていると思います。

また「ブランド店は、ダイヤの価値以上に高い」という議論が結構されています。この議論では4Cを初めとするグレードをダイヤの価値と言っていると思いますが、ここで一つ考えて欲しいのは、そもそも4Cとはダイヤに付ける付加価値の一つです。4Cは、絶対価値を表す指標ではありません。

ブランド店では、ダイヤモンドの美しさを強調しています。4Cのグレードの良さではありません。単なる美しさです。今まで説明してきたように、ダイヤモンドの美しさは4Cだけでは完全に評価できません。同じ4Cの値でも、1つ1つの面の角度など美しさが変わる要素は他にもあります。これらのブランドが主張している「美しさ」は、鑑定の4Cの正確さだけではなく、このような4Cに現れないところの厳選がされているという意味合いも含んでいます。

あるブランドは自分たちで納得するまで削ったものだと胸を張り、あるブランドは自分たちで美しいと感じたダイヤだけを仕入れていると…。「自分たちで自信を持って削った」「自分たちの目で綺麗なものだけを選んだ」この4Cとは全く別の「特別なダイヤモンド」という付加価値を強調しています。

ブランドで売っているダイヤは、この付加価値のため、同じ4Cのダイヤより綺麗かも知れません。しかし、実は4Cが同じなら、綺麗さは変わらないかも知れません。ただ、僕は単に綺麗なものを探したいという心で、裸眼で綺麗なダイヤを探したとき、ルーペだけを覗いたのでは分からない綺麗さが分かると思っています。寸法を測って分かること以外の美しい要素を探すことが出来ると思っています。これは、あくまでも僕の感覚で、正しいか分かりません…。

僕はブランド銘を否定もしませんし、肯定もしません。ただ、ブランド銘は、4Cとは、全く別の付加価値だと思います。そして、ブランド銘という付加価値を否定している人が、4Cという付加価値には、絶対の尺度を置くことは不自然だと思います。どちらも綺麗さに対する絶対の保証にはなりえないけど、どちらもある程度の保証にはなるのです。同じように「綺麗」と感じる根拠があるのだから…。ブランド銘が入っているから綺麗かということと同じように、市場に出ている同じダイヤが4Cが同じなら、同じ綺麗さなのかというのは自明の議論では無いのです。勿論、確実に綺麗さに反映される要素は抑えた上での、更に高度なレベルでの議論ですが…。なので、僕は両者は全く別の視点から来る付加価値が付いていると思っています。

そして、ダイヤモンドの価値という一点にだけ注目したとき、実際に美しかろうが、美しくなかろうが、そんなことはどうでも良いんです。ブランド店が「綺麗だ」といったことが重要なのです。そして「綺麗だ」といった根拠が、しっかりしていれば良いのです。そうすれは、そのダイヤが4Cが同じ他のダイヤよりも綺麗でないことは誰も保証できないのだから…。その段階で、そのダイヤは付加価値が1つ加わった「綺麗なダイヤモンド」である可能性が確かにあるのです。事実、質屋に指輪を売ろうとした時、同じ4Cでもブランド物の方が高く取引されます。取引される際には、同じ4Cでも、同じ価値ではないのです。このように、あくまでもダイヤモンドの価値は資産価値という尺度ではかるものではなく、付加価値の占める割合が大きいということです。

また、ブランド店には、ダイヤモンドに鑑定書ではなく、ダイヤの指輪に店独自の保証書を付けているところも多いです。この違いはあまりないと感じるかも知れないですが、鑑定書と保証書では意味合いが全く違います。鑑定書は「鑑定機関が良いダイヤだと言ったよ」という証明です。一方、保証書は「わが店で良いダイヤだと判断しました」という証です。この違いは、賠償問題が絡む欧米では、責任の所在を明らかにする大きな違いです。「あなたの会社が売ったダイヤの鑑定結果が変だよ」というクレームに対して、「あれは鑑定会社が付けたグレード」だとは逃げられないんです。賠償責任を負うんです。これは大きな付加価値だと思います。

また、ダイヤの鑑定は、ルース(裸石)の状態でないと出来ないので、枠に填ってしまうと、カラーグレードもクラリティーも正確には分かりません。だから、ある程度のカラーやクラリティーは誤魔化せます。鑑定書を信用するしかありません。しかし、このことは逆に、裸石でグレードがああだこうだ言ったところで、それは枠に入った状態での美しさには反映しないと言うことです。こういうところも、ダイヤモンドの4Cも美しさというより、ダイヤモンドの付加価値だと思うところです。指輪の状態では4Cに現れない細かなところが、4Cよりも美しさに影響する可能性も否定できません。そして、ダイヤモンド本体よりも、枠の形がダイヤモンドの輝きに大きな影響を与える可能性もあるのです。これも、枠のデザインを含めたブランド銘もまた、大きな付加価値となり得る所以でもあります。

これだけ長く書いてきましたが、僕が何が言いたかったかというと、ダイヤモンドを買う時に、資産価値がどうのこうのというのは間違っていて、ダイヤモンドの価格の大部分は付加価値です。婚約指輪を買う時に、このダイヤだと得した損したなどと議論していますが、ハッキリ言って、どんなダイヤモンドを買おうが資産的には損しています。

ダイヤモンドを含めた婚約指輪を買う時は、工芸品などを買う感覚で買う方が良いと思っています。茶器を買う時に、これは何処産の土を使っていて、土の単価が幾らで…などと考えて買う人は居ないと思います。この茶器が気に入ったから欲しいと思って買うのが殆どだと思います。値段は後から付いてくるものです。それと同じで、鑑定士やブランドが良いと判断したダイヤモンドが、万民が良いと感じるものでも無いです。自分が綺麗だと思ったダイヤモンドを買うのが一番だと思います。そして、価格はたまたまそうだったということです。

そして…

鑑定は良いダイヤも、悪いダイヤも全てのダイヤをランク付けするものです。なので、鑑定士の立場からすると、良いダイヤも、悪いダイヤも価値は同じです。1件幾らの商売です。もし良いダイヤに価値を見いだしてしまったら、鑑定が偏り、それは良くない鑑定になってしまいます。

しかし、本当に欲しいものを探す時の人間の目は、悪いものは切り捨てます。この切り捨ては、4Cなどに現れない真の美しさを見いだすのに大きく影響すると思います。そして、自分が本当に綺麗だと思ったダイヤモンド… そうやって探し当てたダイヤモンドは、その人にとって一番光り輝く、最高のダイヤモンドだと思います。資産価値だの、付加価値だのゴタゴタ言ってきましたが、最後は、その人が値段に見合うと思えるかどうかで、そのダイヤの価値は決まるのだと思います。

目次(URLは引用元)

スポンサーリンク
レクタングル(大)